2025.10.07
写真家 Aoi氏がタムロン70-180mm F2.8 G2 (Model A065) ニコン Z マウント用で捉える、水泳の動と静
写真家 Aoi氏がタムロン70-180mm F2.8 G2 (Model A065) ニコン Z マウント用で捉える、水泳の動と静


今回は、コンパクトな70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 (Model A065)を使用して、水泳撮影を実施しました。室内競技でよく使うF2.8通しの望遠ズームレンズ。プールサイドを歩き回リ、撮影ポジションを次々に変えていきました。種目も変えたり、ローアングルで撮ったり。レンズは軽快に私の狙いについてきてくれました。
迫力の描写
被写体とギリギリの距離感で撮る - 3D-トラッキングを信頼して、撮り手はフレーミングとタイミングに専念するのが現代の撮り方です。選手は水中から飛び出しては潜り、その上下運動に合わせてカメラとレンズを振る。顔が向く一瞬のタイミングに合わせるためにも、機材の機動力は大切です。
一枚目の写真 焦点距離:180mm 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/2000秒 ISO感度:2000 使用カメラ:Nikon Z9
これはTOP写真の2秒前に撮ったカットです。ローアングルから腕が横一直線になるバタフライを狙いました。カメラストラップを首に下げ、プールの端でうつ伏せ状態から手を下へ、水面ギリギリに近づける。モニター越しに選手の腕が真横に広がるタイミングを狙いました。重いレンズでは、私の腕がプルプル震えてしまいそうな場面。カメラを構えるのが30秒間であっても、軽量コンパクトなレンズは体力的に助かりました。そして、うまいことカメラを構えられれば、ノートリミングで使える写真が撮れることも再認識できました。トリミング作業が必要か否かは、こういったことが影響している場合があります。
70-180mm F2.8 G2はAFも軽快に動きます。クロールの一瞬の息継ぎにAFを合わせられるか。合焦の可否、そのパーセンテージでスポーツに使えるレンズかどうかは判断できます。70-180mm F2.8 G2は正確にピントのピークをゴーグルに合わせていました。
選手の動きもさることながら、水も躍動感を表現してくれるのが水泳です。70-180mm F2.8 G2なら色滲みのない世界が撮れます。
望遠端は180mm。200mmないことを気にする方もいるかもしれません。確かに180mmは200mmよりも気持ち短いです。しかし、寄った迫力だけがスポーツ写真の魅力でしょうか。それも良い。同じように、引きの画角も良い。きっとその間も良い。それぞれの画角が、被写体とその場の魅力を表現できるはずです。
プールでは基本、望遠端に伸ばしてアングルを細かく探りました。180mmだけでもバリエーションはまだまだ増やせるでしょう。
静けさ漂うプールにたたずむ選手。このレンズの正確な描写がこの表現を助けてくれます。遠くの小さな被写体をどれほど解像するか。これが良いのは”使える”レンズです。撮影仕事用レンズには、マストで欲しい条件です。被写体が近くても遠くても画作りができる。70-180mm F2.8 G2 を使えば、どんな瞬間もシャッターチャンスになるでしょう。
水飛沫に惑わされず選手の顔を描写しています。Nikon Z9との相性が良さそうです。操作感も自然とすぐ慣れました。
無音で動くミラーレスカメラによって、スポーツ写真は進化しました。通常音を立てられないようなシーンにおいても、撮影するチャンスを開放してくれました。音に集中するスタート直前の高い緊張感も写真に残せる。こんな時は、動き回るよりも最終微調整はズーミングで対応するのがベターでしょう。
撮影本番の前後は選手もリラックスした時間を過ごします。70-180mmという距離感は、被写体を引き立てながらその場の雰囲気を記録しやすい、さまざまな状況で妥協なく対応ができるレンズです。さらに、広角端では被写体へぐっと寄ることもできます。
今回の写真では、スポーツの迫力、静けさ、そしてそれらが起こる場所 - これらを70-180mm F2.8 G2で次々と撮っていきました。軽くてよく写る、AFもよく動く、ズーム操作もスムーズ、しかもF2.8通し。このF2.8のように明るい望遠ズームレンズが必要という方も多いでしょう。写りは良くとも重さが気になるレンズもあると思います。その点、70-180mm F2.8 G2の軽快性は素晴らしく、撮影の自由度が広がります。また、To doをこなすまでのスピードアップや、疲労軽減にもつながります。フードを逆付けした収納時もコンパクトで気に入っています。スポーツカメラマンとして欲しくなる、かつ必要なレンズだと感じました。

記事で紹介された製品
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70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 a065(Model )
70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 (Model A065)は、市場でご好評をいただいている大口径望遠ズーム「70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)」(以下Model A056)からさらなる進化を遂げ、第2世代「G2」モデルとして誕生しました。本機種では、タムロン独自の手ブレ補正機構VC (Vibration Compensation)を新たに搭載。クラス最小・最軽量*の機動力を維持しながら、より安定した撮影が可能です。また、初代Model A056から光学設計を一新し、ズーム全域で妥協のない高画質な写りを実現。広角端の最短撮影距離も初代の0.85mから0.3mへ短縮することに成功しており、非常に短い最短撮影距離による、本レンズならではのユニークな写真表現が楽しめます。 *手ブレ補正機構搭載フルサイズミラーレス用大口径F2.8望遠ズームレンズにおいて。(2023年8月現在。タムロン調べ)