2020.05.20
【#タムロンおうちフォト】写真家 鈴木 啓太 urban氏がタムロン SP 35mm F1.4 (Model F045)で撮る家族写真:パパ編
【#タムロンおうちフォト】写真家 鈴木 啓太 urban氏がタムロン SP 35mm F1.4 (Model F045)で撮る家族写真:パパ編


マクロ編: 写真家 並木 隆氏がタムロン35mm F2.8 (Model F053)で撮るおうち写真
お料理編: 写真家 大村 祐里子氏がタムロンSP 90mm F2.8 (Model F017)で撮るおうち写真
ママ編: フォトグラファー 鈴木 カナエ氏がタムロン17-35mm F2.8-4、35-150mm F2.8-4で撮る家族写真
こんにちは!日々家族の日常を記録し続けている、写真家の鈴木 啓太/urbanです。タムロンレンズとデジタル&フィルムカメラの組み合わせでポートレートや家族写真を撮影し、家族の何気ない表情や、生活の一部を切り取っています。自宅にいることの多いこの時期だからこそ、是非、ご家族の写真を撮影してみてはいかがでしょうか。
今回は、TAMRON SP 35mm F/1.4 Di USD (Model F045)を使って家族の何気ない瞬間を撮影しました。お手持ちのレンズでも撮影できるコツを紹介していきますので、1枚でも多く子どもや家族の今を残していきましょう。
一枚目の写真( 焦点距離:35mm 絞り:F/1.4 シャッタースピード:1/125秒 ISO感度:125)
子どもを撮るときは、まず沢山話しかけてあげる事。そして、部屋でも窮屈にならない35mm程度の広角レンズを使うのがおすすめです。ズームレンズをお持ちの場合は24mm~35mmあたりの広角域に設定しましょう。広角域はボケが弱くなりがちですので、絞りはなるべく小さい値に設定し、人物にググっと寄るのがポイントです。
子ども撮影に被写体ブレは付き物。室内は暗めですが、シャッタースピードは最低でも1/125を確保するようにしましょう。ISOはオートがおすすめです。設定を整えたら、あとは沢山話しかけてあげましょう!ファインダーを覗いてばかりだとコミュニケーションがうまく取れないので、パパやママも笑顔で撮影していた方がお子さんの素の表情を引き出すことができます。
可愛いパーツもしっかり写してあげたいもの。タムロンSP 35㎜ F1.4は35㎜という情報量を整理しやすい画角で、F値も1.4と明るいため、おうち撮影におすすめのレンズです。少し絞ってあげることで、全体をよりはっきりと写すことができます。
光の綺麗な定番スポットと言えばベッドルームです。レースのカーテン越しに撮影するだけで、ふんわり柔らかな写真を撮ることができます。シーツの色や服の色も含め白寄りにすることで、更に柔らかく優しい写真になります。その場合、ポイントとなる色を差し色として入れると写真にメリハリが生まれます。
おはじきにカーテン越しの光を当てて、ガラスの透明感を引き立たせました。光が綺麗に差す場所を探すのも、おうち撮影を楽しむポイントです。タムロンSP 35㎜ F1.4は最短撮影距離が30cmと短く小さな被写体にグッと近づけるため、おうち撮影に便利です。
ちょっと暗い室内でもシャッタースピードを稼げるのは明るいレンズの強みです。また、タムロンSP 35㎜ F1.4には写真をドラマチックにする、四隅の自然なトーンダウンが見られます。被写体を写真の中心に配置しF1.4で撮影することで、被写体に視線を集中させるような効果を与えることができます。前ボケ、後ボケで被写体を挟んであげると、より一層目を引くドラマチックな写真になるでしょう。
子どもの動きに合わせてシャッターを切るのも良い写真を撮る秘訣。1、2、3、はいポーズ!という掛け声に合わせてシャッターを切れば、動きのある写真にしっかりとピントを合わせることだってできます。家族で撮影を楽しむことで、自然と良い写真が撮れるものです。
今までデジタルカメラでの作例を載せてきましたが、ここからはフィルム写真の良さを伝えていきます。実は一部のフィルムカメラでも利用できる本レンズ、ここではCanonのデジタル一眼レフと同じEFマウントのCanon EOS7Sで撮影を行っています。
ブームが再燃しているフィルムカメラですが、最新レンズが使用できることに驚かれる人も多いでしょう。もしおうちにフィルムカメラがあれば、チャレンジしてみるのも面白いかもしれません。撮ってから現像に出して返ってくるまで、どんな写真が撮れたかな…というワクワク感はフィルムならではの楽しみ方です。デジタルとはまた違った、温かみのあるフィルムと家族写真の相性は、見る人を虜にしてしまう魅力があります。 (フィルムはすべてKodak ULTRA MAX400を使用)
※本レンズとフィルムカメラの組み合わせは公式に動作確認を行っているものではありません。また、本内容はフィルムカメラにてレンズの動作を保証するものではありません。予めご了承ください。
フィルム写真がコントラストの低いはっきりしないもの、というのはすでに過去の話。最新レンズとの組み合わせにかかれば、十分なコントラストに加え、温かみのある色を表現することができます。懐かしさという意味では、光との相性もデジタルカメラよりも良く感じられます。
F1.4の息をのむ空気感も健在。フィルムとの組み合わせは、よりドラマチックに日常を描き出します。撮った写真は是非、おじいちゃんおばあちゃんにも見せてあげてくださいね。フィルム写真の懐かしさにきっと話が膨らむと思います。
こういった何気ない瞬間こそ、1枚でも多く残してあげたいと考えています。子どもが大きくなって見返したとき、大切に育てられてきたということを思い出すきっかけになれば嬉しいです。

Keita Suzuki 鈴木 啓太
家族写真&ポートレート写真家。カメラおよびレンズメーカーのセミナー講師をする傍ら、写真誌やwebコラムの連載などライターも手掛ける。また、都内近郊にて月2回100人規模のフィルムカメラワークショップ「フィルムさんぽ」を5年以上継続して行うなど、精力的に活動している。2021年自身初の著書となる「ポートレートのためのオールドレンズ入門」が玄光社より発刊された。