2026.02.19
星空写真のピント合わせをもっと正確に、TAMRON Lens Utilityアストロフォーカスロック「微調」機能とは?使用方法と星の撮り方紹介
星空写真のピント合わせをもっと正確に、TAMRON Lens Utilityアストロフォーカスロック「微調」機能とは?使用方法と星の撮り方紹介
星空写真家・タイムラプスクリエイターの成澤 広幸です。今回は、タムロンのアプリケーションTAMRON Lens UtilityTMの機能である「アストロフォーカスロック」(以下、アストロ FC-L)の、Ver. 5.0で追加された「微調」機能を使用して、星空撮影を実施しました。本記事では作例写真を交えながら、使用方法をご紹介します。
*アプリケーション内の操作画面は英語版です。
■アストロ FC-Lとは?
2024年にリリースされたTAMRON Lens Utilityの機能「アストロ FC-L」は、フォーカスセットボタンをクリックするだけで、レンズ設計における無限遠へ瞬時にピント位置を移動するという、星空撮影時のピント合わせの難しさを劇的に改善する革命的な機能でした。
Ver. 5.0では、アストロ FC-Lにおいて、さらに精密なピント合わせを実現する「微調」機能が新たに追加となりました。
アストロ FC-Lの基本的な機能、使い方はこちら >
アストロ FC-Lは、瞬時に星へのピント(無限遠)合わせを行うという機能でしたが、このピント位置はレンズ設計における無限遠「光学インフ」と呼ばれるピント位置です。実は、タムロンのレンズに限らず、一般的にレンズのピント位置は常に同じではなく、気温などの環境変化によってずれることがあります。
▶代表的な例:
・日中の暖かい時間にピント合わせを行ったが、急激に気温が下がった場合、またはその逆
・極端な低温環境下(マイナス20度など)
・高温な環境下(真夏の炎天下など)
レンズや金属などは、気温が上がると膨張し、下がると縮小します。それにより、レンズ群間の距離がわずかに変化し、無限遠の位置がずれるということが発生するのです。この現象は、広角レンズよりも望遠レンズ側で発生することが多いです。また、常に発生するものではなく、特定の環境下で発生するものでしたが、アストロ FC-L (微調)はこうした場合にも対応できるように搭載された新機能なのです。なんと細かい配慮なんでしょうか・・・。
■アストロ FC-Lは昼間の風景でも活躍!
アストロ FC-Lの素晴らしいところは、星に限らず昼間の風景にもピント合わせができること。遠い風景であれば、昼間・夜間を問わず使用できる機能です。
本機能に対応したタムロンレンズ一覧はこちら >
■アストロ FC-L (微調)の使用方法
①接続
タムロンレンズとスマートフォンをTAMRON Connection Cableで接続し、TAMRON Lens Utilityアプリケーションから「アストロ FC-L (微調)」を選択します。
▶望遠レンズのピント合わせ
ただでさえピント合わせがシビアな上、自分の手ブレも加わり、これが非常にピントの山が掴みにくい。風が吹くとさらに難易度が上がります。天体写真撮影時に苦労した経験がある方も多いのではないでしょうか。
ところが、ここでアストロ FC-L (微調)を使用すると、直接レンズに触れることがなくなるため、手ブレすることなく、格段にピント合わせがしやすくなります。かなり精密にピントを追い込むことが可能です。
▶アストロFC-L (微調)でのピント合わせ
■TAMRON Lens Utility アストロフォーカスロック微調機能を使って天体写真を撮影してみて
本機能を使用すれば、タムロンのレンズ性能を十分に生かして天体写真を撮影することができます。今後、本機能をさらに活かす星空撮影向けのレンズが発売されることにも期待しましょう。
使用方法についてはこちらの動画もご覧ください。
※28-75mm F2.8 G2 (Model A063) ニコン Z マウント用、35-150mm F2-2.8 (Model A058) ソニー Eマウント用:TAMRON Lens Utility Ver. 5.0に対応するレンズファームウェアは、2026年春頃にリリース予定です。
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TAMRON Lens Utility
TAMRON Lens Utility™は、専用機器を使わずに、スマートフォンやPCからタムロンレンズの機能をカスタマイズできるアプリケーションです。動画・写真撮影のための実用的な機能をレンズに割り当て、直感的で簡単な操作が可能。より充実した撮影をサポートします。
Hiroyuki Narisawa 成澤 広幸
1980年5月31日生まれ。北海道留萌市出身。埼玉県在住。 星空写真家・タイムラプスクリエイター・YouTuber。公益社団法人日本写真家協会(JPS)正会員。富士フイルム・アカデミーX講師、ニコンNPS会員。全国各地のカメラ専門店・量販店で星空撮影セミナーを多数開催。カメラ雑誌・webマガジンなどで連載を担当。 星空写真全般(星景・天体)と、幅広い被写体のタイムラプスを撮影。特に「Holy Grail」と呼ばれる夕焼け〜星空〜朝焼けのタイムラプス表現を得意とする。 写真スタジオ、天体望遠鏡メーカーでの勤務の後、2020年4月に独立。動画撮影・編集技術を磨くべくYouTuberとしての活動を本格的にスタート。さまざまな情報発信に努めている。
記事で紹介された製品
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28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 a063(Model )
タムロン28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)の製品ページです。Model A036の第2世代「G2」モデルとして、光学・AF性能が大幅に向上し、機能のカスタマイズが可能になったソニー Eマウント用、ニコン Z マウント用大口径標準ズームレンズです。
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16-30mm F/2.8 Di III VXD G2 a064(Model )
16-30mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A064)は、市場で好評を得た17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)が進化し、第2世代「G2」モデル。ズーム倍率を拡大しながらも、軽量・コンパクトな設計を維持し、高画質を実現しました。さらに、AF性能を向上させるとともに、最新のレンズデザインにアップデートし、操作性を高めています。また、レンズに動画・写真撮影用の実用的な機能を割り当てられるTAMRON Lens Utility™にも対応。初代の機動力と実用性を継承しながら、広角撮影の可能性をさらに拡げた16-30mm F2.8 G2。超広角ならではの表現を存分にお楽しみいただける一本です。