人材
人材戦略の基本方針
タムロンの「ありたい姿」を実現するには、経営戦略と密接に連動した人材戦略が不可欠です。当社は、事業構造の変化やデジタル化の進展に即応するため、新規事業を含む注力分野でのキースキルの獲得・強化や全社員の底上げ、さらには事業環境に応じた人材の適正配置を柔軟に推進します。その基盤として、「個人・組織の活性化」と「職場環境の整備」の両輪を重要テーマとして掲げ、個々の能力を最大限に引き出す人事制度や職場環境の整備を加速させます。これらの施策の着実な実行を通じ、戦略の実現と持続的な企業価値向上を目指します。

人的資本経営に関する指標および目標
| 指標 | 目標 | 実績(2025年) |
|---|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 2026年 12%以上 | 7.0% |
| 男性育児休業取得率 | 2026年 80%以上 | 95.5% |
| キャリア採用比率 | 2026年 60%以上 | 54.3% |
| 従業員一人あたり教育訓練費用 | 2026年 30千円以上 | 29千円 |
| 精密検査受診率 | 2026年 90%以上 | 71.1% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | - | 77.7% |
目標・実績
| サステナビリティ重要課題 | 2025年目標 | 2025年実績 |
|---|---|---|
| 人材育成 | 一人当たり教育研修費: 前年比15%増(前年22千円) |
29千円 |
| DE&Iの推進 | 女性管理職(課長以上)比率: 前年比向上(2024年 7.41%) |
7.0% |
人材育成
人材育成
当社の人材育成の中核となるのが、独自の「ミッションリーダーシップ制度」です。各リーダーのミッションを明確化し、チームが同じベクトルで目標達成に挑むプロセスを通じて、社員一人ひとりの成長と組織力の最大化を同時に図っています。また、所定の職能を有する社員には「役割等級制度」に基づき、「管理職コース」と、高度な専門性を追求する「専門職コース」の二つのキャリアフレームを用意。生え抜き社員とキャリア採用社員、そして技術を継承するシニア層社員など、多様な強みを持つ人材が自らの適性や志向に応じて責任ある役割に挑戦し、その能力を遺憾なく発揮できる環境を整えています。
階層別、職種別の社員研修
当社は、社員がそれぞれの役割において職務を全うできるよう、階層・職種別に体系的な研修を実施しています。新入社員には仕事の基礎力やキャリア自律を高める研修を数年にわたり実施、中堅社員には後輩育成や次世代リーダーとして必要なスキルを習得する研修 を実施しています。また、管理職にはマネジメント研修を実施し、組織のパフォーマンスの最大化を図っています。職種別研修では技術系社員に対し座学と現場での実習を組み合わせることで、実務に直結する技能の確実な習得を進めています。これらの施策を通じ、戦略を 牽引するリーダーの輩出と、社員一人ひとりの能力開発を図っています。

DE&I推進
中長期的な企業価値向上の源泉を「人」と捉え、知・経験・ジェンダー・年齢・国籍のダイバーシティを積極的に取り込みつつ、多様な個性が能力を最大限に発揮し、イノベーションを連鎖的に生み出すDE&Iを推進しています。現在、全社員の約半数を占めるキャリア採用社員が持つ多彩な知見と、生え抜き社員が深化させてきたタムロンの技術・文化が有機的に融合することで、新たなシナジーが生まれています。また、女性社員活躍の推進や、熟練の専門技術を次世代へ継承する「マイスター制度」によるシニア層の活躍支援など、全世代・全属性の社員が能力を遺憾なく発揮できる環境を整備しています。「個の強み」を尊重し、受容する風土。それこそが社員一人ひとりの意欲を高め、世界に喜びと感動を届ける「心豊かな社会」の実現につながると確信しています。
女性の活躍
現在、女性社員の比率は約20%ですが、「次世代育成支援対策推進法」に基づく行動計画では、新規学卒採用の女性比率25%以上を目標としています。労働者人口の減少や産業構造改革を背景に、女性の活躍、女性管理職の比率向上は不可欠と考えています。
キャリア採用者の活躍
当社では、新卒採用者のみならず、多様な知識・経験を持ったキャリア採用者が社内に定着し、能力を発揮できる環境が整っています。全社員のうち約半数をキャリア採用が占め、新卒採用者とキャリア採用者が一体となって、企業価値の向上に貢献しています。
シニア層の活躍
当社では定年再雇用者を対象とした新たな職位制度「マイスター制度」を2021年から新設し、シニア層のさらなる活躍の機会を設けています。高度な専門知識、技術力、ノウハウ、卓越した知識・スキルを有する社員に対して、定年再雇用後においても「マイスター」に選任し、責任と相応の処遇を与えることで、後進への伝承を促し、一層の活躍へのモチベーション向上を図っています。
多様な働き方の追求
フレックスタイムや、事情に応じた短期在宅勤務など柔軟な勤務制度を拡充し、ライフスタイルと業務の最適化を両立させることで、組織全体の生産性向上を図っています。とりわけ、子育て等ライフステージに左右されず能力を発揮できる環境が、持続的成長の基盤であると考えています。企業内保育所「タムロンキッズ保育園」の本社併設により、仕事と育児を地続きで捉える安心感を提供し、キャリア形成を支援。また、育児休業等の各種制度について、上司・本人への個別周知を徹底し、積極的に利用できる職場文化を醸成してきました。 特に男性の育児休業取得率は、2023年以降約80%の高水準を継続し、その半数が1ヶ月以上の長期取得を選択するなど、育児とキャリアの両立を実現しています。今後も多様なライフスタイルを尊重し、新たな価値創出に挑み続ける組織を目指します。
フレックスタイム制度・在宅勤務
本社ではフレックスタイム制度により、コアタイム4時間の勤務と1 ヶ月内で所定労働時間を満たすことを条件に、仕事とプライベートに合わせて日々の業務時間を決められる柔軟な働き方が選択できます。育児のための時短勤務をしていた社員が、フレックスタイム勤務に切り替えてフルタイムでの勤務が可能になる等、個人にとっても会社にとってもメリットのある制度を導入しています。 また、2023年9月には1 ヶ月の「短期在宅勤務」を制度化し、育児(学級閉鎖中の子の見守り等)や自身の傷病(怪我で通勤が困難等)で出社が難しい場合などには、短期在宅勤務ができるようになりました。
残業削減への取り組み
当社では生産性向上を図って、前年比減を基本方針として残業時間の削減に取り組んでいます。今後も社員一人ひとりの業務効率の向上を図り、勤怠データの見える化、目標値管理の徹底などにより、残業時間の削減に取り組んでいきます。
ワークライフバランスの実現に向けた様々な制度
- 育児休業
- 育児短時間勤務(子が小学校卒業まで)
- 介護休業
- 看護休暇
- 時間単位有給休暇
- 在宅勤務
- フレックスタイム制度(コアタイム4時間、清算期間1ヶ月)
仕事と育児の両立支援
本社には社員だけでなく地域の方々も利用できる企業内保育所「タムロンキッズ保育園」(さいたま市小規模認可保育園)を併設しており、女性社員の早期復職支援としてだけでなく、男性社員の育児参加にも寄与しています。国内では、出産した女性社員の100%が産前産後休暇、育児休業制度を利用して仕事に復帰しています。また、配偶者が出産した男性社員に対して、配偶者出産休暇(特別有休)や、短期育休などの制度について、人事部門から本人や上司に都度案内して制度が利用しやすい環境を醸成してきましたが、2022年の法改正を機に全社に改めて内容を周知し、本人または配偶者の出産の連絡があった社員全員に対して、育休制度等に関する個別周知や育休取得に関する意向確認を徹底し、制度利用を促進しています。当社では、2020年からは男性の1 ヶ月を超える長期育休取得者が増加、また、出生時育児休業(通称産後パパ育休)の取得者も増えています。これからも, 男女を問わず仕事と育児の両立を支援していきます。
エンゲージメント
当社は社員の意欲と組織の方向性の一致を「エンゲージメント」の核と捉え、人的資本への投資を推進しています。毎年実施しているエンゲージメント調査において、2025年の「高/ 準高エンゲージメント者」割合は25.5%(前年比2ポイント減)となりました。この結果を真摯に受け止め、要因分析・施策検証に基づく改善に取り組んでいます。2026年末の目標(30%以上)達成に向け、社員が能力を最大限に発揮できる環境を整備し、エンゲージメントの向上に努めてまいります。
評価・処遇
管理職等社員には、年齢や勤続年数、職能によらず、経営が求める「役割の責任度・困難度」の重さに応じて等級・処遇を決定する「役割等級制度」を導入しています。組織マネジメントを担う「管理職」と専門性を追求する「専門職」の二つのコースを設け、適性や強みを活かして高次な役割に挑戦できる体制を整えています。担う役割と創出した成果を公正に評価・処遇することで、社員の挑戦意欲を高め、持続的な生産性向上につなげています。
健康経営
心身ともに健康で、最大限に能力を発揮できる状態は、当社の人的資本経営を支える土台です。法的義務を超えた健康増進を推進し、多様な働き方や諸制度の実効性を高めています。メンタルヘルス診断を毎年実施し、その結果を部門長へ共有して職場改善につなげるほか、インフルエンザ予防接種の社内実施や費用補助など、社員の感染症予防も推進しています。
労働安全衛生について詳しくはこちら健康課題の研修
DE&Iの推進に伴い女性やシニア層の社員が増える中で、企業として様々な社員の健康課題に配慮することは、多様な⼈材の活躍や持続的な成⻑に重要なことの1つであると考えています。 タムロンでは、たとえば女性の健康課題に着目して管理職全員に女性の健康課題に関する研修を実施し、相互理解と質の高い健康経営の実践に向けて対応を進めています。
実績
- 2025年度:テーマ「女性の健康課題」、e-ラーニング形式、受講者135名(研修時点の管理職全員)
- 2024年度:テーマ「女性の健康課題」、e-ラーニング形式、受講者145名(同上)
- 2023年度:テーマ「女性の健康課題」、e-ラーニング形式、受講者147名(同上)