CSRの推進
タムロンは、「光を究め、感動と安心を創造し、心豊かな社会の実現に貢献します」という経営理念のもとで、企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指しています。
現在、世界では温暖化などの現象が示すようにサステナビリティの危機が確実に進行している上、人権や労働などのさまざまな社会課題が深刻さを増す中、企業による社会課題解決への取り組みが一層期待されています。
タムロンは、外部や内部の環境を背景に、CSRテーマを設定し、毎年目的、目標を定めCSR経営を実践しています。
また、当社と社会の持続的成長のために特に解決しなければならない課題をCSR重要課題として特定し、経営戦略に落とし込み、活動しています。
CSRテーマと推進体制

CSRテーマ
タムロンはステークホルダーの要請に基づき特定したCSRのテーマにおいて、タムロンの企業としての行動のあり方である「行動規範」を制定し、目標を設定して活動しています。
コーポレート・ガバナンスを整備し、環境・社会・経済に配慮しながらコンプライアンスを基本とした経営を行います。
さらに「環境」「品質・製品安全」「人材・人権」などを社会課題として捉え、それぞれのテーマに応じた社会課題の解決に取り組むことで、お客様に選んでいただける企業を目指します。
CSRテーマと行動規範
1. 企業活動を通じた社会課題の解決(SDGs)
タムロンは、社会課題の解決に目を向け、企業活動を通じて新たな価値を創出することで、経済成長と社会課題の解決を図り、心豊かな社会の実現に貢献します。
2. 品質・製品安全
タムロンは、創意工夫と技術力を結集し、安全と環境へ配慮しながら、お客様から信頼される高品質な商品を提供することで、感動と安心を創造します。
3. 環境
タムロンは、地球環境問題を人類共通の課題として認識し、環境負荷の低減、環境の保全に努め、環境と調和した持続可能な社会づくりに貢献します。
4. コンプライアンス
タムロンは、社会とともにあることを自覚し、法令の遵守と公正な社会的ルールの尊重を優先し、高い倫理観を持って企業活動を行います。
5. 情報開示
タムロンは、企業情報を積極的、効果的かつ公正に開示し、企業を取り巻くステークホルダーと建設的な対話を行い、企業価値の向上を図ります。
6. 労働安全衛生
タムロンは、従業員一人ひとりの健康と安全に配慮した働きやすい職場環境を整備するため、従業員の健康状態を把握し、健康の維持・管理の取り組みや安全の確保に万全を尽くします。
7. 社会貢献
タムロンは、人々が心の豊かさを感じることのできる社会をつくるため、写真・映像文化の発展に寄与する活動や、よき企業市民として地域社会活動に参画し、その発展に貢献します。
8. 人材・人権
タムロンは、従業員の多様性、人格、個性を尊重した能力開発・能力発揮の機会を提供するよう努めます。グローバルな視点をもち、チームワークを大切にし、創造性を発揮する人材の育成に努めます。
9. 情報管理
タムロンは、情報資産を事故・犯罪などの脅威から守り、お客様ならびに社会の信頼に応えます。
10. CSR調達
タムロンは、健全な取引を実施し、お取引先とともに、人権・労働基準・環境などの社会的責任に配慮した調達活動を推進します。
11. リスク(危機管理)
タムロンは、市民生活や企業活動に脅威を与えるリスクに備え、最大限の未然防止活動を実施します。万一発生した場合は、損害や損失の最小化及び、速やかな回復を図り、再発防止に努め、社会的責任を果たしていきます。
12. コーポレートガバナンス
経営者は、事業環境の変化に応じ、透明・公正かつ迅速に意思決定を行うためのガバナンスを構築することで、持続可能な企業価値の増大を図ります。
行動規範全文CSRの管理体制
タムロンは、CSR経営に関する重要事項の決定と目標の進捗確認を行うため、CSR委員会を実施しています。CSRテーマの管理部門は、四半期に一回、目標の進捗状況を報告し、大きな環境の変化や重要事項の決定が必要な際は都度、報告しています。このCSR委員会では、委員長である社長のもと、役員及び本社の各部門と国内外の工場の部門長がTV会議で集まり、討議を行っています。

CSR重要課題の特定方法とCSRテーマ
CSR重要課題の特定方法
確実に社会課題を捉えるため、CSR重要課題(マテリアリティ)を3つのステップで特定しました。
最初に、当社の事業がグローバルであることを考慮し、国際的に活用されている「ISO26000」「国連グローバル・コンパクト10原則」「SDGs」「RBA行動規範」(注1)などのガイドラインや指標から社会課題を抽出して、認識しました。次に、業務上関わりのある各ステークホルダーにおける重要度と、それぞれの社会課題に関連するリスクの発生可能性と影響度(タムロンにおける重要度)を評価しました。評価結果に対して、妥当性を検討した後に、15のCSR重要課題を特定し、CSR委員会にて決定しました。

CSR重要課題(ESG)の目標・実績
CSR重要課題 | 2022年実績 | 2023年/中期目標 | SDGs | |
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目標 | ターゲット | |||
事業による社会課題への貢献 | 経営理念認知・理解度調査の実施 | 人権方針策定、人権デューディリジェンス体制の構築 |
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CO2削減 | CO2排出量(Scope1、2) 2015年比 15.1%削減(目標6%) |
CO2排出量(Scope1、2) 2023年:2015年比9%以上削減 2030年:2015年比30%削減 2050年:2015年比100%削減 |
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資源循環の実現・廃棄物の削減 |
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環境配慮設計 |
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取扱説明書袋の削減 | ||
有害化学物質の削減 | 事業所からの有害化学物質の漏洩:0件 | 事業所からの有害化学物質の漏洩:0件 | ||
水の管理 | 水使用量(グループ全体) 中国仏山工場:前年比8.1%増 ベトナム工場:前年比11.2%増 |
水使用量削減・抑制に向けた活動の推進 |
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人材育成 働きやすい職場環境の提供とダイバーシティの推進 |
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次世代育成 | 社会貢献活動費:前年度連結営業利益の0.6%拠出、社会貢献活動規定の見直しを実施 | 社会貢献活動:直近3ヶ年平均連結、営業利益の1%を目安とした活動実施、次世代育成向け社会貢献比率の増加(2022年比) |
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非財務情報の開示拡大 | 統合報告書にてTCFD提言に関する情報を開示 | 人的資本の開示充実 |
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製品品質・安全管理の強化 | 設計品質向上及び欠陥コスト削減:前年比向上 | 設計品質向上及び欠陥コスト削減 |
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CSR調達の推進 | 環境、人権問題を考慮した内容のSAQ調査シートを準備 | 環境、人権問題を考慮したサプライヤーSAQ調査の実施 |
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大規模災害への備え | 地震初動対応手引書を作成、安否確認応答訓練の実施 | 災害対策本部のシミュレーション実施 |
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ガバナンス体制の改善 |
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